「脳(のう)」 は、奇恒の腑のひとつに数えられる重要な存在であり、東洋医学では「髄海(ずいかい)」とも呼ばれます。
全身の精気から養われ、精神活動や感覚、運動の中枢を担うと考えられています。
脳とは何か
西洋医学における脳は神経系の中枢ですが、東洋医学では「腎に蔵される精」が骨を養い、その精が集まって脳を満たすとされています。
このため、脳は腎との関係がとても深いとされます。
脳の主な働き
- 精神活動の中枢:思考・記憶・意識を司る
- 感覚の統括:視覚・聴覚・嗅覚・味覚などの感覚に関与
- 運動の指令:身体の動きを調整・統制する
脳と腎の関係
脳は「髄の海」とされ、腎の精から生じた髄によって満たされます。
そのため腎が虚すると、脳も十分に養われなくなり、記憶力低下やめまい、発育の遅れなどが起こるとされます。
脳の不調
- 腎精不足 → 記憶力の低下、集中力の欠如、健忘
- 髄海不足 → めまい、ふらつき、頭が重い感覚
- 発育不良 → 子どもの成長・知能発達の遅れ
まとめ
「脳」とは、奇恒の腑のひとつであり、精神活動・感覚・運動をつかさどる中枢です。
腎精により養われるため、腎の健康と深く結びつき、人の知力や生命力に直結する重要な存在とされています。
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