五臓のひとつである 「腎(じん)」 は、生命の根本となる精を蔵し、成長・発育・生殖や水分代謝をつかさどる重要な臓です。
腎とは何か
東洋医学における腎は、西洋医学の腎臓だけを指すものではなく、生命エネルギーの貯蔵庫としての役割を強調した広い概念です。成長や老化、生殖能力とも深く関わるとされています。
腎の主な働き
- 精を蔵する:成長・発育・生殖・老化に関与する
- 水を主る:体内の水分代謝を調整する
- 納気作用:呼吸で取り込んだ気を体内にしっかり取り込む
- 骨をつかさどり、髄を生じ、脳を養う
- 耳に開竅する:聴力や耳の健康に関わる
- 髪にあらわれる:髪の艶や量は腎の状態を反映する
腎と感情
腎は「恐」と関係します。過度の恐れや驚きは腎を傷つけ、逆に腎の不調が恐がりや不安感として現れることもあります。
腎の不調
- 腎気虚(じんききょ):発育や成長の遅れ、腰や膝のだるさ、頻尿
- 腎陽虚(じんようきょ):冷え、むくみ、夜間頻尿、性機能低下
- 腎陰虚(じんいんきょ):ほてり、口の渇き、不眠、耳鳴り、めまい
まとめ
「腎」とは、生命エネルギーの根本を蓄え、成長・発育・生殖・老化や水分代謝を支える臓です。
腎の充実は、長寿や健康の基盤とされます。
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