五兪穴とは、十二経脈の四肢末端から肘・膝に至る途中に配列された井・滎・兪・経・合の五つの主要な経穴の総称です。
五行理論と関係が深く、各穴が「気血の流れの変化点」を示す重要な治療ポイントとされています。
五兪穴の種類と特徴
| 名称 | 読み | 位置 | 特徴・主治の傾向 | 五行 |
|---|---|---|---|---|
| 井穴 | せいけつ | 指先・足先の末端 | 気の始発点。急性症・精神症状に用いられる | 木‐金 |
| 滎穴 | えいけつ | 指趾間 | 熱や炎症、経絡の停滞を調整 | 火‐水 |
| 兪穴 | ゆけつ | 手足の中央付近 | 気血の流れが盛ん。関節痛などに用いられる | 土‐木 |
| 経穴 | けいけつ | 手首・足首の近く | 呼吸・気逆・痰などの調整 | 金‐火 |
| 合穴 | ごうけつ | 肘・膝付近 | 気血が深く集まる。内臓疾患の調整 | 水‐土 |
五兪穴の意義
- 経絡上の「気血の変化点」を示す
- 五行配当があり、臓腑との対応がある
- 急性症状から慢性病まで幅広く応用
- 診断と治療の両方の指標として重要
まとめ
五兪穴は、東洋医学の経絡理論において「気血が動き、変化する五つの節目」を表す重要な穴です。
各穴の性質を理解することで、より的確な経絡の活用が可能になります。
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