東洋医学を理解するうえで欠かせないのが 「経絡(けいらく)」 です。
経絡とは何か
経絡とは、体の中を走る「気」や「血」の通り道のことです。西洋医学でいう血管や神経とは異なり、目に見える器官ではなく、全身をネットワークのようにつなぐシステムと考えられています。
経絡の役割
- 気血を全身に巡らせる
- 臓腑どうしをつなぎ、協調させる
- 体表と体内をつなぎ、外からの影響を伝える
- 病気の状態を体表(ツボ)に反映する
このため、経絡の流れが滞ると不調や痛みが生じるとされます。
経絡と経穴(ツボ)
経絡の上には「経穴(けいけつ)」と呼ばれるポイントが存在します。これがいわゆる「ツボ」です。鍼灸や指圧では、この経穴を刺激して気血の流れを整え、体のバランスを回復させます。
十二経脈と奇経八脈
経絡には大きく分けて二つのグループがあります。
- 十二経脈:全身を巡る基本の経絡。臓腑に対応し、左右対称に存在する。
- 奇経八脈:十二経脈を補い、全身のバランスを調整する特別な経絡。
東洋医学における意味
経絡は、臓腑と体表を結ぶ重要な通路とされ、診断や治療の基本となります。鍼灸・按摩・気功など多くの治療法は、この経絡理論を基盤にしています。
まとめ
「経絡」とは、気や血を全身に巡らせる通り道であり、東洋医学における体のネットワークシステムです。
その流れを整えることが、健康の回復や維持につながると考えられています。
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