鍼灸(しんきゅう) とは、東洋医学における代表的な治療法であり、経絡(けいらく)や経穴(けいけつ:ツボ)に刺激を与えて、体内の「気・血・津液」の流れを整える方法です。
鍼(はり)と灸(きゅう)の二つの手段を用いて、体のバランスを回復し、自然治癒力を高めることを目的としています。
鍼とは
髪の毛ほどの細い金属の鍼を皮膚に刺入し、経絡やツボを刺激する方法です。
痛みやしびれの改善、内臓機能の調整、自律神経の安定などに効果が期待されます。
灸とは
もぐさ(艾:よもぎの葉を精製したもの)を用いてツボを温め、刺激を与える方法です。
体を温める作用が強く、冷えや慢性的な不調、免疫力の向上などに役立ちます。
鍼灸の特徴
- 副作用が少なく、自然治癒力を活かせる
- 体質や症状に合わせてツボを選ぶオーダーメイド治療
- 急性症状から慢性症状まで幅広く対応可能
適応される主な症状
- 肩こり・腰痛・頭痛などの慢性疼痛
- 自律神経失調症・ストレスによる不調
- 冷え性・不眠・消化器系の不調
- 女性特有の症状(生理痛・更年期障害など)
まとめ
鍼灸は、東洋医学の基本理念である「気血の流れを整え、陰陽のバランスを回復する」ことを実践する治療法です。
現代では、世界保健機関(WHO)でも有効性が認められ、多くの国で補完医療として利用されています。
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