八会穴とは、臓・腑・気・血・筋・脈・骨・髄の八つの組織・機能を代表し、それぞれが「集まる場所」とされる重要な経穴群です。
各組織の病変に対して選穴され、幅広い臨床で用いられます。
■ 八会穴の意義
- 身体の八つの重要要素に対応
- それぞれの病証に特異的に作用
- 総合治療・弁証選穴の指標となる
- 各組織の「会する」要穴として運用
■ 八会穴一覧
| 対象 | 八会穴 | 経穴名 | 適応例 |
|---|---|---|---|
| 臓 | 臓会 | 章門 | 肝・脾の病、不安、脇痛 |
| 腑 | 腑会 | 中脘 | 胃腸症状、腹満、嘔吐 |
| 気 | 気会 | 膻中 | 呼吸器、胸満、気逆 |
| 血 | 血会 | 膈兪 | 血瘀、胸部循環障害 |
| 筋 | 筋会 | 陽陵泉 | 筋痙攣、拘縮、運動器症状 |
| 脈 | 脈会 | 太淵 | 循環障害、心血管症状 |
| 骨 | 骨会 | 大杼 | 骨疾患、脊椎症状 |
| 髄 | 髄会 | 絶骨(懸鐘) | 神経疾患、骨髄虚、健忘 |
■ 臨床での使い方
- 胃腸症状 → 中脘(腑会)
- 筋肉のこわばり → 陽陵泉(筋会)
- 気の上逆・胸悶 → 膻中(気会)
- 記憶低下・脳疲労 → 絶骨/懸鐘(髄会)
- 月経痛・血瘀 → 膈兪(血会)
ポイント:八会穴は、臓腑・気血・運動器・骨髄など、体の根本的な機能を調整する特効穴であり、弁証配穴の強力な指針となる。
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