四総穴とは

四総穴とは、身体の特定領域に対して抜群の治療効果を持つ四つの要穴を指します。
「急病の四総穴」とも呼ばれ、実践的な臨床で頻用される重要な選穴指標です。



■ 四総穴の役割

  • 身体の主要部位に対応した即効性ある治療穴
  • 痛み、急性症状、局所疾患に効果的
  • 弁証に加えて経験則として活用


■ 四総穴一覧

部位・対象総穴経穴名 / 説明
腹は三里に求む足三里(胃経) / 胃腸、消化、全身調整
頭・項・顔頭項は列缺に求む列缺(肺経 / 絡穴) / 頭痛、咳、鼻、項痛
腰背腰背は委中に求む委中(膀胱経 / 合穴) / 腰痛、背部緊張、急痛
気の病・胸腹満気は合谷に求む合谷(大腸経 / 原穴) / 気滞、痛み、頭顔面の症状


■ 四総穴の語呂

「腹は三里、腰は委中、頭項は列缺、面口は合谷」



■ 臨床での活用例

  • 胃腸不調・食欲不振 → 足三里
  • 頭痛・鼻炎・咽頭痛 → 列缺
  • 腰痛・背部拘急 → 委中
  • ストレス・痛み・顔面症状 → 合谷

ポイント:四総穴は局所診療の切り札であり、急性症状や即効性を求める治療で特に有効

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