■ 概念
清宣とは、体内の熱邪・濁気を清めつつ、気機の宣発(のびやかに巡る働き)を回復させる治法です。
主に外感(風熱・暑湿)などの初期に、熱がこもり気の流れが滞ることで、頭部や呼吸器の不快症状が現れる際に用いられます。
「清」は熱や濁の除去、「宣」は気機を開き通すことを意味します。
■ 適応症状
- 頭重・頭痛
- 鼻づまり・嗅覚低下
- のどのつかえ・声のこもり
- 胸のつかえ、呼吸の浅さ
- 外感初期の発熱感・頭部のボーッとした感じ
■ 病機
風熱や湿邪が侵入し、肺気の宣発が阻害される(肺気宣発失職)ことで、熱や濁気が上焦にこもり、頭部・鼻・咽が通らなくなる状態です。
清で熱や濁を取り除き、宣で気機を改善することで症状を解消します。
■ 代表的な方剤・治法
- 銀翹散
- 桔梗石膏の組み合わせ
- 清宣肺気類の処方
■ 使いどころのイメージ
「頭が重い・鼻が通らない・胸がすっきりしない」など、濁ってこもった状態に適します。
清して、宣して、自然な巡りを取り戻す治法です。
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