六腑のひとつである 「小腸(しょうちょう)」 は、飲食物から必要な栄養を吸収し、不必要なものを大腸や膀胱へ送る役割を持つ臓です。
小腸とは何か
東洋医学における小腸は、西洋医学の小腸と重なる部分がありながら、より機能的に「清と濁を分ける」臓として捉えられています。
小腸の主な働き
- 受盛作用:胃から送られた飲食物を受けとる
- 化物作用:栄養を吸収し、気・血・津液を生成する
- 清濁の分別:必要な成分(清)を脾・肺へ送り、不必要なもの(濁)を大腸や膀胱へ送る
- 尿の生成を助ける:津液の行き先を分ける
小腸と感情
小腸は「心」と表裏関係にあります。そのため、小腸の働きが乱れると、心の不調(不眠や落ち着かない状態)と連動することがあります。
小腸の不調
- 清濁分別の失調 → 下痢、排尿異常、尿の濁り
- 小腸実熱(しょうちょうじつねつ) → 排尿時の灼熱感、尿の色が濃い、口渇
- 小腸虚弱 → 栄養不足、体力低下、倦怠感
まとめ
「小腸」とは、胃から受けた飲食物を整理し、必要なものと不要なものを分けて全身に供給する臓です。
その働きは消化吸収だけでなく、水分代謝や心の健康とも密接に関わっています。
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