■ 概念
清陽(上昇して頭目や全身を養う陽気)が上昇できず、頭部への栄養・気血の供給が不足して機能が低下する状態。
多くは脾気虚弱により気の昇提作用が弱まった結果、清陽が上に上がらず、軽清の気が頭目を養えなくなる。
■ 主な症状
- 頭重感、めまい、ふらつき
- 倦怠感、無力感、話すのがだるい
- 食欲不振、腹部の膨満感、軟便
- 耳鳴、視界がぼやける
- 顔色が萎黄、声に力がない
- 舌質淡・苔薄白、脈虚弱
■ 病機(病理)
脾虚により昇提作用が失調し、清陽が頭目には届かず、濁陰が上に停滞しやすくなる。
その結果、頭重・めまい・倦怠などの症状が出現する。
■ 治法
補中益気・昇陽挙提
■ 代表方剤
- 補中益気湯
- 升麻葛根湯
- 参苓白朮散
- 帰順丹
■ よくみられる原因
- 脾気虚弱(飲食不節・過労・長病)
- 慢性疾患や病後の衰弱
- 長期ストレスや精神疲労
- 先天不足・加齢
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