利湿通絡とは

■ 概要

利湿通絡とは、体内に停滞した湿邪を除き、水分代謝を促しながら、経絡の通りを回復させる治法である。
湿邪による重だるさや関節痛、しびれなどを伴う病証に用いられ、特に下半身や関節に症状が現れやすい。


■ 主な適応症状

  • 関節の重だるさ・疼痛
  • むくみを伴う痺れや運動制限
  • 雨天・湿気で悪化する痛み
  • 下肢の倦怠感・冷えを伴う痛み
  • 慢性化した湿痺・関節不利

■ 主な病機

湿邪は性質として重濁・粘滞を持ち、経絡や関節に停滞しやすい。
これにより気血の運行が阻害され、経絡不通となり、痛みや痺れが生じる。
利湿通絡は、湿邪を除去しつつ経絡の流れを回復させることで症状の改善を図る。


■ 配合される治法

  • 祛風除湿(風湿が主体の場合)
  • 通絡止痛(疼痛・痺れが強い場合)
  • 温経散寒(寒湿を伴う場合)
  • 健脾利水(脾虚による湿滞)
  • 活血化瘀(慢性化・瘀血併存)

■ 臨床でのポイント

湿邪は除去に時間がかかりやすく、継続的な治療が重要である。
急性期は利湿・通絡を重視し、慢性期では脾腎の虚を補う治法を併用する。
冷えや天候変化との関連を把握することが、治療精度を高める鍵となる。


■ まとめ

利湿通絡は、湿邪によって滞った経絡を開き、痛みや重だるさを改善する治法である。
痺証や慢性関節疾患において、基礎となる重要な治療概念である。

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