■ 概要
止痛安神とは、痛みを鎮めると同時に、心神の興奮や不安を安定させる治法である。
痛みによって情志が乱れたり、不眠・不安・焦燥を伴う病証に用いられる。
心・肝を中心とした神志の失調と、気血・経絡の阻滞が併存する状態が主な適応である。
■ 主な適応症状
- 慢性疼痛に伴う不眠・不安
- 頭痛・神経痛で気が休まらない状態
- 疼痛による焦燥感・イライラ
- 夜間に痛みが強まり眠れない
- 動悸・多夢を伴う疼痛
■ 主な病機
痛みは多くの場合、気血の阻滞・経絡不通によって生じる。
長引く疼痛や強い痛みは心神を擾し、神不安・心神不寧を招く。
止痛安神は、疼痛の原因を和らげると同時に、心神を鎮めて情志を安定させることを目的とする。
■ 配合される治法
- 活血化瘀(瘀血による疼痛)
- 疏肝理気(情志鬱結を伴う痛み)
- 通絡止痛(経絡阻滞が主体の場合)
- 清心安神(熱による神志不安)
- 養血安神(虚証・慢性疼痛)
■ 臨床でのポイント
止痛のみを目的とせず、痛みによる精神的負担を同時に軽減する点が重要である。
急性の激痛では標治として止痛を重視し、慢性痛では本治として安神・調整を加える。
虚実の鑑別を誤らず、必要に応じて補益法と併用する。
■ まとめ
止痛安神は、身体の痛みと心の不安を同時に整える治法である。
疼痛が長期化しやすい現代のストレス関連疾患において、重要な意義を持つ。
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