■ 概要
醒神安志とは、神志の混濁・抑うつ・不安・集中力低下などを改善するために、
神明を覚醒させ(醒神)、精神活動を安定させる(安志)治法である。
痰濁蒙竅、気機鬱滞、心神不寧などにより生じる
意識の鈍さ・思考力低下・不安感・意欲低下などに用いられる。
■ 主な適応症状
- 頭がぼんやりする・思考力低下
- 抑うつ気分・意欲低下・無気力
- 不安感・緊張感・落ち着きのなさ
- 集中困難・記憶力低下
- 胸悶・痰が絡む・ため息が多い
■ 主な病機
心は「神」を蔵し、志は精神活動の持続性・方向性を主る。
痰濁内生、気滞、情志失調などにより清竅が閉塞すると、
神明は覚醒できず、神志不清・志意不定の状態となる。
醒神安志法は、痰を除き、気を巡らせ、心神を安定させることで、
精神活動の明晰さと安定を回復させる。
■ 配合される治法
- 開竅醒神(痰濁蒙竅による神志不清)
- 理気解鬱(情志鬱結・気機不暢)
- 化痰清心(痰熱・心神攪乱)
- 安神定志(不安・驚悸・不眠を伴う場合)
- 補気養心(気虚を伴う慢性例)
■ 臨床でのポイント
醒神安志は実証・虚実夾雑証に多く用いられ、
単純な心血虚・陰虚のみの場合は補益を優先する。
痰の有無、気滞の程度、情志因子の関与を丁寧に鑑別することが重要である。
■ まとめ
醒神安志は、神志の混濁や不安定を、
神明を覚醒させ、精神の方向性と安定を回復することで整える治法である。
抑うつ・不安・集中力低下などに対し、
痰・気・心神の状態を総合的に判断して応用される。
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