瀉肝清熱とは

■ 概要

瀉肝清熱とは、肝に鬱積または亢進した熱(肝熱・肝火)を瀉し、 肝の疏泄機能と情志の安定を回復させる治法である。
情志失調、肝気鬱結の化熱、肝陽偏亢などにより生じる 頭目・情志・目・口苦などの症状に用いられる。


■ 主な適応症状

  • 怒りっぽい・イライラ・焦燥感
  • 頭痛・頭重・めまい
  • 目の充血・痛み・かすみ
  • 口苦・口渇
  • 脇肋部の張痛
  • 不眠・多夢(肝火上炎)

■ 主な病機

肝は疏泄を主り、気血の流れと情志活動を調節する。
情志抑鬱や過度の怒りにより肝気が鬱結すると、 鬱久して化熱し、肝熱・肝火となる。
この熱が上炎すると、頭目・情志・睡眠に影響を及ぼす。
瀉肝清熱は、肝の余剰な熱を瀉し、疏泄機能を正常化することを目的とする。


■ 配合される治法

  • 疏肝理気(肝気鬱結が主体の場合)
  • 清肝瀉火(肝火上炎が顕著な場合)
  • 清熱涼血(血分に熱が及ぶ場合)
  • 安神定志(不眠・焦躁を伴う場合)
  • 養陰柔肝(陰虚を伴う虚実夾雑証)

■ 臨床でのポイント

瀉肝清熱は実熱証に適する治法であり、 肝陰虚・血虚が主体の場合は単独使用を避ける。
怒り・ストレスなど情志因子の関与が強いため、 生活指導と併用すると治療効果が高まる。


■ まとめ

瀉肝清熱は、肝にこもった熱を除き、情志と疏泄機能を整える治法である。
イライラ・頭痛・目の症状など、 肝熱・肝火に由来する諸症に広く応用される。

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