■ 概要
通絡止痒とは、経絡の鬱滞や気血の不暢を改善し、
皮膚に現れる掻痒(かゆみ)を鎮める治法である。
単なる表層の痒みではなく、風・湿・熱・瘀血などが経絡に停滞し、
皮膚の滋養が障害されて生じる慢性的・反復性の掻痒に用いられる。
■ 主な適応症状
- 慢性的な皮膚のかゆみ
- 夜間に増悪する掻痒
- 掻破後も改善しにくい痒み
- 皮膚の乾燥・肥厚・色素沈着を伴う掻痒
- 湿疹・蕁麻疹・皮膚瘙痒症などの反復
■ 主な病機
皮膚の掻痒は「風が動けば痒を生ず」とされ、
風邪が血分や経絡に入り、気血の運行を乱すことで生じる。
また、湿熱・血瘀・血虚などにより経絡が閉阻されると、
皮膚が十分に滋養されず、痒みが持続・再発しやすくなる。
■ 配合される治法
- 疏風止痒
- 清熱燥湿
- 涼血解毒
- 活血化瘀
- 養血潤燥(血虚・乾燥型)
■ 臨床でのポイント
通絡止痒では、単に痒みを抑えるのではなく、経絡と血行の改善を重視する。
急性期には祛風・清熱を、慢性化した症例では活血・養血を併用し、
再燃しにくい体内環境を整えることが重要である。
■ まとめ
通絡止痒は、経絡の通利と気血調整を通じて、
慢性・難治性の皮膚掻痒を改善する治法である。
風・湿・熱・瘀・虚といった病因を的確に弁別し、
標本同治を行うことで高い治療効果が期待できる。
0 件のコメント:
コメントを投稿