膀胱は「津液を貯蔵・排泄する」役割を担い、腎気の作用を受けて正常な排尿が行われます。
弁証では排尿異常(頻尿・尿少・尿閉・尿の色調)を中心に、湿熱や寒邪の影響、腎との関わりが重視されます。
膀胱の虚証
- 膀胱気虚(ぼうこうききょ): 気の固摂作用が弱まり、尿失禁・頻尿・尿が漏れる。
- 膀胱虚寒(ぼうこうきょかん): 腎陽虚や寒邪の影響で膀胱が温まらず、尿が清長・頻尿・夜間頻尿。
膀胱の実証
- 膀胱湿熱(ぼうこうしつねつ): 下焦に湿熱が停滞し、尿が濃黄・灼熱痛・排尿困難・尿が濁る。
- 膀胱湿寒(ぼうこうしつかん): 寒湿が下焦に停滞し、尿量少なく・色が淡・尿意切迫するが排尿困難。
- 膀胱気滞(ぼうこうきたい): 気の流れが阻滞し、排尿困難・尿閉・下腹部膨満感。
まとめ
膀胱の弁証では排尿異常(頻尿・尿少・尿閉・尿失禁)が中心となります。
虚証では気虚・虚寒によるコントロール不良が多く、実証では湿熱・湿寒や気滞による排尿障害が特徴的です。
腎との関係が深いため、弁証論治では腎気・腎陽との連動も重視されます。
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