◆ 意義
陽気を温めて経脈を温通し、血脈の流れを改善する治法。
陽虚により血行が停滞し、冷えや疼痛、脈の不利などが生じた場合に用いる。
◆ 主な適応症状
- 四肢冷感、冷えると増強する疼痛
- 脈が遅く弱い(遅脈・微脈)
- 胸痺、心悸、息切れ
- チアノーゼ傾向、手足の血行不良
- 陽虚による血行障害性疾患
◆ 使用する代表的な薬物
- 附子(ぶし)
- 乾姜(かんきょう)
- 桂枝(けいし)
- 肉桂(にっけい)
- 鹿角膠(ろっかくきょう)
- 人参(にんじん)
- 黄耆(おうぎ)
◆ 代表的な方剤
- 真武湯(しんぶとう)
- 附子湯(ぶしとう)
- 四逆湯(しぎゃくとう)
- 桂枝人参湯(けいしにんじんとう)
- 当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
◆ 解説
陽虚により寒凝血滞を生じ、疼痛や血脈通行の失調が起こる場合に、温陽薬により温煦し血行を促進する。
特に附子・乾姜などの辛熱薬が中心となり、血脈を温め通すことで痛みや冷えを改善する。
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