泄熱止瀉(せつねつししゃ)とは、腸胃に停滞した熱邪を瀉して除去し(泄熱)、その結果として下痢を止める(止瀉)治法を指します。
主に、湿熱や実熱が腸胃に壅滞して伝導機能が失調し、急性の下痢を生じた病態に用いられます。
熱邪は津液を損傷し、腸内の運化・伝導を亢進させます。 さらに湿が絡むと粘滞性が強まり、急迫性の下痢が生じます。 泄熱止瀉は、「熱を除いて腸の異常亢進を鎮める」ことを本質とする治法です。
■主な適応病態
- 腸胃湿熱
- 大腸実熱
- 暑湿下痢
- 飲食不潔による熱性下痢
- 熱毒壅腸
■主な症状の特徴
- 急性の下痢・頻回排便
- 便が臭穢・粘液混入
- 肛門灼熱感
- 腹痛・裏急後重
- 口渇・発熱・煩躁
- 舌紅・黄膩苔、脈滑数
■代表的な配合生薬の働き
- 清熱燥湿薬:湿熱を除去
- 清熱解毒薬:熱毒を排除
- 止瀉薬:腸の伝導過剰を抑制
- 理気薬:腹痛や気滞を改善
■代表的な方剤
- 葛根黄芩黄連湯(腸胃湿熱下痢)
- 白頭翁湯(熱毒痢疾)
- 芍薬湯(湿熱痢疾・裏急後重)
- 黄芩湯(少陽陽明合病の下痢)
■類似治法との違い
■まとめ
泄熱止瀉は、腸胃に停滞した熱邪を除去して下痢を止める治法であり、急性の湿熱性下痢・痢疾に対する基本的な治療原則となります。
熱を除くことが止瀉の根本となる点が特徴です。
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