竅閉とは

竅閉(きょうへい)とは、人体の竅(きょう:外界と通じる開口部)が閉塞し、感覚や意識の働きが障害された状態を指す病機です。
竅とは、目・耳・鼻・口などの感覚器官や、神志に関わる「清竅(脳・意識)」などを指します。痰濁・熱邪・瘀血などの邪気がこれらを閉塞すると、意識障害や感覚障害などの症状が現れます。


主な原因

  • 痰濁壅盛: 痰濁が清竅を塞ぐ。
  • 熱邪内盛 熱邪が神明を閉塞。
  • 痰火擾心 痰火が清竅を阻滞。
  • 瘀血阻絡 血行障害による閉塞。

病理機転

  • 痰・熱・瘀血などの邪気が発生する。
  • 清竅または感覚器官の通路を塞ぐ。
  • 神明や感覚の通達が障害される。
  • 意識障害や感覚異常が生じる。

主な症状

  • 意識混濁
  • 昏迷・昏倒
  • 譫語
  • 目・耳・鼻の感覚異常
  • 突然の意識障害
  • 中風時の昏倒

舌・脈の所見

  • 舌:厚膩苔、または紅舌黄苔
  • 脈:滑・数・弦滑

関連する病機

  • 痰迷心竅 痰濁が清竅を塞ぐ。
  • 痰火擾心 痰火による意識障害。
  • 熱閉心包: 熱邪が心包を閉塞。
  • 瘀血阻竅: 血瘀による閉塞。

代表的な方剤

  • 安宮牛黄丸: 熱閉神昏。
  • 至宝丹: 痰熱閉竅。
  • 蘇合香丸: 寒閉神昏。

治法


養生の考え方

  • 痰湿を生じやすい飲食を控える。
  • 高血圧や動脈硬化などの管理。
  • 過度な精神刺激を避ける。
  • 体調変化に早めに対処する。

まとめ

竅閉は、痰濁・熱邪・瘀血などが竅を閉塞し、意識や感覚の通達が障害された病機です。
主に意識障害・昏倒・譫語などとして現れ、治療では開竅醒神清熱化痰などを用いて竅の通達を回復させます。

0 件のコメント:

コメントを投稿