消腫散結とは

【概要】
消腫散結とは、体内に生じた腫脹(はれ)や結聚(しこり)を消退させ、気血・痰・瘀血の鬱滞を散らして局所の通達を回復する治法である。
外感邪毒・気滞血瘀・痰湿凝結・熱毒内蘊などにより生じる腫瘤・硬結・腫痛・結節性病変に広く用いられる。


【作用】

  • 気血・痰・瘀血の鬱結を散らし、腫脹や硬結を消退させる
  • 局所の循環を改善し、圧痛・緊張感を緩和する
  • 熱毒を清し、炎症性の腫れを鎮める
  • 慢性化した結節やしこりの軟化・縮小を促す

【適応症状】

  • リンパ節腫脹・結節
  • 乳房・甲状腺・皮下のしこり
  • 関節・筋肉の局所的な腫れ・硬結
  • 炎症後に残る腫脹・結節性病変
  • 痛みを伴う、または無痛性の腫瘤

【代表的な病機】

  • 気滞血瘀による結聚形成
  • 痰湿凝結・痰核
  • 熱毒内結による腫脹
  • 久病・虚弱を背景とする慢性結節

【用いられることの多い方剤・治法(参考)】

  • 消瘰丸(痰核・リンパ節腫脹)
  • 海藻玉壺湯(痰湿凝結・甲状腺腫)
  • 大黄牡丹皮湯(熱結・腫痛)
  • 活血化瘀薬+化痰薬の併用

【併用される治法】

0 件のコメント:

コメントを投稿