安神解鬱(あんしんかいうつ)とは、精神を安定させて神志を鎮め(安神)、情志の抑鬱や気機の鬱滞を解消する(解鬱)治法を指します。
主に、情志失調によって心神が不安定となり、同時に気機の鬱結が生じた病態に用いられます。
情志の鬱滞は気機の停滞を招き、気滞はさらに心神を擾乱します。 このため、不眠・不安・抑鬱・胸脇苦満などが同時に現れやすくなります。 安神解鬱は、「神を安定させつつ気機を通す」ことで心身両面を調整する治法です。
■主な適応病態
- 心神不安を伴う気滞
- 肝気鬱結による神志不寧
- 情志抑鬱
- 気鬱化火の初期
- 心脾不和に気滞を伴う状態
■主な症状の特徴
- 不安感・焦燥・抑鬱
- 不眠・夢多
- 胸脇の張り・胸悶
- ため息が多い
- 情緒変動による症状悪化
- 舌淡紅またはやや暗、脈弦細
■代表的な配合生薬の働き
- 安神薬:精神を安定させる
- 理気解鬱薬:気滞を解消する
- 養心薬:心血・心陰を補う
- 疏肝薬:情志由来の気機鬱結を解く
■代表的な方剤
- 逍遥散(肝気鬱結・神志不安)
- 甘麦大棗湯(情志不安・心神失養)
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(気鬱・心神不寧)
- 帰脾湯(心脾両虚+情志鬱滞)
■類似治法との違い
■まとめ
安神解鬱は、情志の鬱滞と心神不安が相互に影響する病態を同時に調整する治法であり、不眠・抑鬱・不安・胸悶などの心身症状を総合的に改善することを目的とします。
精神症状を伴う気滞病態における重要な治療原則の一つです。
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