寒痺(痛痺)とは

寒痺(かんぴ)/痛痺(つうひ)とは、寒邪が主となって経絡に侵入し、気血の運行を強く阻害することで、激しい疼痛を生じる痺証の一種を指します。
寒の「収引・凝滞」の性質により、痛みが強く、固定性であることが特徴です。

寒は気血の流れを収縮させ、停滞させるため、「不通則痛」の状態が顕著になります。
そのため、痛みは鋭く強く、一定の部位に固定して動かない傾向を示します。


寒痺(痛痺)の特徴としては、次のような性質があります。

  • 疼痛強烈(刺すような痛み)
  • 固定性(部位が移動しない)
  • 冷感(患部が冷える)
  • 温めると軽減


主な原因としては、次のようなものがあります。

  • 寒邪の侵入
  • 風寒湿の合邪(寒優位)
  • 寒冷環境への曝露
  • 陽虚体質


主な症状としては、次のようなものがみられます。

  • 関節や筋肉の激しい痛み
  • 痛みが一定の場所に固定する
  • 患部の冷感
  • 可動制限
  • 冷えると悪化、温めると軽減


舌脈の特徴としては、次のような所見がみられることが多いです。

  • 舌質淡
  • 舌苔白
  • 脈緊または脈沈緊


治法としては、寒を散じて経絡を通じ、疼痛を緩和することを目的として、次のような方法が用いられます。


代表的な関連病証としては、次のようなものがあります。


このように寒痺(痛痺)は、寒邪の収縮・凝滞作用によって気血が強く阻害され、固定性で激しい疼痛を生じる痺証です。
そのため治療では、温めて寒を除き、経絡を通じさせることが重要とされます。

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