心虚とは

心虚(しんきょ)とは、心の気・血・陰・陽のいずれか、または複合的な不足により、心の機能(血脈の運行および神志の統御)が低下した状態を指します。
精神活動や循環機能の低下として現れるのが特徴です。

心は血脈を主り、神志を蔵しますが、その基盤となる気血陰陽が不足すると、精神の安定性や循環機能が弱まり、動悸や不眠、精神不安などの症状が現れます。

心虚は主に次の4タイプに分類されます。


心虚の共通した特徴としては、次のような性質があります。

  • 機能低下(心の働きが弱い)
  • 精神不安定(神志の失調)
  • 慢性化
  • 虚弱性


主な原因としては、次のようなものがあります。

  • 過労・精神疲労
  • 慢性疾患
  • 失血
  • 加齢


主な症状としては、タイプ共通および個別に次のように現れます。

  • 共通:動悸、不眠、不安感、健忘
  • 心気虚:息切れ、疲れやすい
  • 心血虚:顔色蒼白、めまい
  • 心陰虚:ほてり、盗汗、口渇
  • 心陽虚:冷え、四肢冷感


舌脈の特徴としては、虚の性質を反映して次のように分かれます。


治法としては、虚している要素を補い、心の機能を回復させることを目的として、次のような方法が用いられます。

  • 補気
  • 養血
  • 滋陰
  • 温陽
  • 安神


代表的な関連病証としては、次のようなものがあります。


このように心虚は、心の気血陰陽の不足により、神志および血脈の機能が低下する虚証です。
そのため治療では、単に症状を抑えるのではなく、不足している要素を見極めて補い、心の機能基盤を回復させることが重要とされます。

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