久病虚弱とは

久病虚弱(きゅうびょうきょじゃく)とは、病気が長期間にわたって持続することで、正気(せいき)が徐々に消耗し、気・血・陰・陽などの根本的な生命力が衰弱した状態を指します。
慢性疾患・反復発作・治療の長期化などにより、体内の補充が追いつかず、虚証が固定化していく病機です。
いわば「長期の病が原因となって生じる全身的虚損病機」です。


■ 主な原因
久病虚弱は主に次のような過程で成立します。

  • 慢性疾患の持続 → 正気の長期消耗
  • 反復する発作 → 気血の継続的損失
  • 長期の発熱・炎症 → 陰液消耗
  • 食欲低下・吸収障害 → 気血生化不足
  • 長期の精神的疲労 → 心脾損傷

東洋医学では、「久病必虚」とされ、長く病むこと自体が虚証の大きな原因となります。


■ 主な症状

  • 慢性的な倦怠感・無力感
  • 息切れ・声の低下
  • 食欲不振・消化力低下
  • 顔色の蒼白または萎黄
  • 動くと悪化し休むと軽減
  • 慢性の不眠・健忘
  • 反復感染しやすい

虚弱の主体は病の性質により、気虚・血虚・陰虚・陽虚のいずれにも偏る可能性があります。


■ 舌・脈の特徴

  • 舌質:淡・痩・無力・裂紋(陰虚では紅)
  • 脈象:虚脈・細脈・弱脈

■ 病機のポイント

  • 久病 → 正気消耗
  • 気血陰陽の不足
  • 臓腑機能の低下
  • 虚証の固定化

つまり久病虚弱は、「病の長期化 → 正気耗損 → 全身虚弱」という流れが核心です。


■ 治法

治療では邪を攻めるよりも、扶正を主体にすることが原則となります。


■ 代表方剤


■ まとめ
久病虚弱とは、長期の疾病によって正気が消耗し、気血陰陽が不足して全身機能が衰えた病機です。
その本質は、「久病 → 正気耗損 → 虚証固定」にあります。

0 件のコメント:

コメントを投稿