過思傷脾とは

過思傷脾(かししょうひ)とは、過度な思慮・憂慮・心配などの思い過ぎ(思慮過多)が長期間続くことで、脾の運化機能が損なわれた状態を指します。
情志失調によって臓腑が損傷される代表的な病機の一つであり、特に「思は脾を傷る」という古典的原則を示します。


■ 主な原因

  • 長期間の心配・悩み・憂慮
  • 過度な思考・精神的緊張
  • 仕事・学習などの頭脳過労
  • 情志抑鬱の慢性化

■ 病理メカニズム

  • 思慮過多 → 気機鬱結
  • 脾気の運化作用が低下
  • 気血生化不足を生じる
  • 湿が内生しやすくなる

■ 主な症状

  • 食欲不振
  • 腹脹・食後のもたれ
  • 軟便・下痢傾向
  • 倦怠感・無力感
  • 思考過多・集中困難
  • 顔色萎黄

■ 舌・脈の特徴

  • 舌:淡胖、苔白
  • 脈:細弱または緩

■ 治法


■ 代表方剤


■ 補足

過思傷脾は単なる消化機能障害ではなく、情志 → 気機 → 脾運化という連鎖によって生じます。
長期化すると、脾気虚だけでなく心脾両虚(不眠・健忘・動悸)へ進展することが多いのが特徴です。

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