経絡疏通とは

【概要】
経絡疏通とは、気血の流れを阻害している経絡の滞りを解消し、全身の循環と機能を回復させる治法である。
風・寒・湿・熱・瘀血・痰湿などの邪が経絡に停滞することで生じる疼痛・麻木・運動障害などに対して用いられる。

経絡は気血の通路であり、「通ぜざればすなわち痛む」とされる。
本法は経絡の疏通を図ることで、疼痛の軽減と機能回復を目的とする。



主な適応症状

  • 肢体の疼痛・しびれ
  • 関節の可動域制限
  • 冷えや重だるさ
  • 運動障害・麻痺
  • 慢性的なこり・違和感


主な病機

  • 風寒湿邪阻絡:外邪が経絡に侵入し、疼痛・重だるさを生じる。
  • 瘀血阻絡血行不良により経絡が閉塞される。
  • 痰湿阻滞痰湿が絡脈に停滞し、麻木を呈する。
  • 気滞血瘀気血運行の失調による疼痛。
  • 気血虚弱推動力不足により通達が低下。


主な配合法



代表的な方剤

  • 疎経活血湯気血瘀滞による痺痛。
  • 独活寄生湯:慢性風湿痺証。
  • 大防風湯虚実錯雑の経絡阻滞。
  • 桂枝茯苓丸瘀血による経絡不通。
  • 補陽還五湯:気虚血瘀による麻痺。


臨床でのポイント

  • 疼痛の性質(固定・遊走・冷痛・熱痛)を見極める。
  • 虚証では通法と補法の併用が重要。
  • 慢性例では腎・肝の虚を考慮する。
  • 局所と全身の経絡関係を重視する。
  • 鍼灸・推拿との併用で効果が高い。


まとめ

経絡疏通は、経絡に滞る気血や病邪を除き、通則不痛の原則に基づいて疼痛と機能障害を改善する治法である。
病因・体質・虚実を弁別し、適切な配合法を選択することが臨床応用の要点となる。

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