【概要】
調腸とは、腸の機能を調整して排便の正常化を図る治法です。
腸の蠕動運動や水分吸収の失調によって、下痢・便秘・腹痛・膨満感などの排便異常が起こります。
調腸は腸機能のバランスを整え、通便の調和と腹部症状の改善を目的とします。
【適応症状】
- 下痢、軟便、便秘
- 便秘と下痢が交互に起きる
- 腹痛、腹満、鳴腹
- 排便後にすっきりしない、残便感
- 緊張やストレスで悪化する腸症状
- 過敏性腸症候群(IBS)に類似する症状
【病機】
脾胃虚弱、湿濁内停、肝気鬱結、寒熱錯雑などにより腸の蠕動調整が失調する。
腸の運化・吸収・排泄の乱れが便通異常と腹部症状を引き起こす。
【治法の作用】
- 腸蠕動を正常化し、排便を調整する
- 腹痛・膨満感・不快感の改善
- 下痢・便秘の変動を鎮める
- 情志や飲食による影響を和らげる
【代表的な処方】
- 桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)
- 痛瀉要方(つうしゃようほう)
- 四逆散(しぎゃくさん)
- 参苓白朮散(じんりょうびゃくじゅつさん)
- 大承気湯(だいじょうきとう)、小承気湯(しょうじょうきとう)
【併用される治法】
◆ 調腸は、腸の働きを整えて便通異常を改善し、腹部の不快感を解消する治法です。
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