理気散結とは

【概要】
理気散結とは、気機の鬱滞を整えて停滞した結聚(しこり・塊)を消散させる治法である。
情志失調や臓腑機能失調により気の流れが阻害されると、痰・湿・血と結びついて結節や腫塊を形成するため、理気と散結を同時に行う。

本法は、胸脇・頸部・腹部などに生じる結節性病変や膨満感に広く応用され、気滞を主因とする初期〜中等度の腫塊に特に有効である。



主な適応症状

  • しこり・結節・腫塊
  • 胸脇部の脹満感・圧迫感
  • 咽喉部の異物感(梅核気)
  • 腹部膨満・結塊感
  • 情志抑鬱により悪化する症状


主な病機

  • 肝気鬱結情志失調により気機が停滞。
  • 気滞痰凝:気滞が痰を生じ、結節を形成。
  • 気血互結:慢性化により瘀血を伴う。
  • 気機不利昇降出入の失調。
  • 正虚邪恋虚実錯雑の結聚。


主な配合法

  • 理気散結+化痰痰核・梅核気。
  • 理気散結+活血化瘀固定性腫塊・刺痛。
  • 理気散結+軟堅:硬結・長期腫塊。
  • 理気散結+清熱熱を伴う結節。
  • 理気散結+扶正:虚証を伴う場合。


代表的な方剤

  • 半夏厚朴湯梅核気・気滞痰結。
  • 柴胡疏肝散:肝気鬱結・脇痛。
  • 越鞠丸:気・痰・湿・食・血の鬱滞。
  • 逍遙散:肝気鬱結・虚を伴う。
  • 海藻玉壺湯:痰気互結による頸部腫塊。


臨床でのポイント

  • 結節の性状(硬・軟・固定・可動)を観察。
  • 情志因子の関与を必ず評価する。
  • 初期は理気を主、長期化では活血を加える。
  • 虚証では過度な攻散を避ける。
  • 生活指導(ストレス管理)が重要。


まとめ

理気散結は、気機の鬱滞を解き、結節・腫塊を消散させる治法である。
病勢の浅深と虚実を見極め、化痰・活血・軟堅などを適切に組み合わせることで、気滞を基盤とする多様な結聚性病変に応用できる。

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