東洋医学による四肢症状(しびれ・痛み・冷え)の弁証フローチャート

① 主症状の確認(最重要)

  • しびれ → 血虚・瘀血・痰・経絡阻滞
  • 痛み → 寒・瘀血・気滞
  • 冷え → 陽虚・寒
  • 重だるさ → 湿

② 部位による弁証(経絡)

部位 関係経絡 弁証
上肢外側 陽明・少陽 気滞・風邪
上肢内側 太陰・少陰 気血虚
下肢外側 胆経 気滞・瘀血
下肢内側 肝・脾・腎経 血虚・腎虚
末端(手足) 末梢循環 陽虚・寒

③ 痛み・しびれの性質(最重要)

特徴 弁証
刺すような痛み(固定) 瘀血
張る・移動する痛み 気滞・風邪
重だるい 湿邪
冷えて痛む 寒邪
ジンジン・感覚鈍麻 血虚・経絡失養
ビリビリ(電撃様) 瘀血・経絡阻滞

④ 冷えの特徴

特徴 弁証
常に冷たい 陽虚
冷えると悪化 寒邪
温めると改善 寒・陽虚
末端のみ冷え 気血不足

⑤ 動作・時間との関係

特徴 弁証
動くと悪化 実証(瘀血・寒湿)
動くと改善 気滞
夜間悪化 血虚・瘀血
疲れると悪化 気血虚

⑥ 誘因による弁証

誘因 弁証
冷え・雨 寒湿
長時間同姿勢 気滞・瘀血
ストレス 肝気鬱結
加齢 腎虚
外傷 瘀血

⑦ 随伴症状

症状 弁証
筋力低下 気虚・腎虚
むくみ 水湿
冷え 陽虚
こわばり 寒湿・風湿
しびれ拡大 経絡阻滞

⑧ 四診との関連

所見 弁証
舌淡 気血虚
舌紫暗 瘀血
苔白膩 寒湿
脈細 血虚
脈弦 気滞
脈沈 腎虚

⑨ 主な弁証

【実証】

風寒湿痺(しびれ・痛みの基本)

  • 特徴:しびれ+痛み+重だるさ
  • 症状:天候で悪化
  • 舌脈:苔白膩
  • 治法:祛風散寒除湿
  • 方剤:独活寄生湯
  • 鍼灸:風池・陽陵泉・足三里

瘀血阻絡(固定しびれ・痛み)

  • 特徴:刺痛・固定
  • 症状:外傷歴
  • 舌脈:舌紫暗
  • 治法:活血化瘀
  • 方剤:身痛逐瘀湯
  • 鍼灸:血海・委中

気滞(可動性の痛み)

  • 特徴:移動する痛み
  • 症状:ストレスで悪化
  • 舌脈:脈弦
  • 治法:理気
  • 方剤:柴胡疏肝散
  • 鍼灸:太衝・合谷

痰湿阻絡

  • 特徴:重い・しびれる
  • 症状:肥満傾向
  • 舌脈:苔膩
  • 治法:化痰利湿
  • 方剤:二陳湯
  • 鍼灸:豊隆・中脘

【虚証】

血虚(しびれの基本)

  • 特徴:ジンジン・感覚低下
  • 症状:めまい・顔色不良
  • 舌脈:舌淡
  • 治法:養血
  • 方剤:四物湯
  • 鍼灸:三陰交・肝兪

気血両虚

  • 特徴:しびれ+倦怠感
  • 症状:疲労で悪化
  • 治法:補気養血
  • 方剤:八珍湯
  • 鍼灸:足三里・脾兪

腎虚(慢性・下肢)

  • 特徴:腰膝無力+しびれ
  • 症状:加齢
  • 舌脈:脈沈
  • 治法:補腎
  • 方剤:六味地黄丸
  • 鍼灸:腎兪・太渓

陽虚(冷え)

  • 特徴:冷たい四肢
  • 症状:温めると改善
  • 舌脈:舌淡胖
  • 治法:温陽
  • 方剤:真武湯
  • 鍼灸:命門・関元

【虚実錯雑】

血虚瘀血

  • 特徴:しびれ+刺痛
  • 症状:慢性化
  • 治法:養血+活血
  • 方剤:補陽還五湯
  • 鍼灸:三陰交・血海

10 腎虚寒湿

  • 特徴:慢性+冷え+重だるい
  • 症状:雨で悪化
  • 治法:補腎+除湿
  • 方剤:独活寄生湯
  • 鍼灸:腎兪・委中

⑩ 病機の整理(最重要)

  • 血 → 栄養不足でしびれる
  • 気 → 流れが止まると痛む
  • 寒 → 収縮して痛む
  • 湿 → 重だるい
  • 瘀血 → 固定痛
  • 腎 → 下肢・慢性
  • 経絡 → 通路の問題

⑪ 鍼灸適応と治療方針

弁証 状態 治療
寒湿 外邪 温散除湿
瘀血 停滞 活血
気滞 流れ不良 理気
血虚 栄養不足 養血
腎虚 慢性 補腎
陽虚 冷え 温陽

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