小腹痛とは

● 概念
小腹痛とは、臍下部(下腹部)に生じる疼痛を指し、一般に気滞血瘀寒湿湿熱虚寒などの失調により発生する。
直接の部位の病変だけでなく、肝・脾・腎・膀胱など臓腑機能の異常も関連する。


● 病因・病機
外邪侵襲(寒湿)、情志失調による気機鬱滞、瘀血停滞、飲食不節腎陽虚脾陽虚による寒凝などにより、下焦の気血が阻滞し、経脈不通となって疼痛が生じる。


● 主な症状
臍下部の張痛・刺痛・冷痛・絞痛、温めると軽減、冷えると増悪、抑えると痛みが強くなる、排ガス・排便後に軽減することあり、尿の異常を伴うこともある。


● 舌脈所見
舌:淡白苔、または薄白苔、瘀点、黄膩苔 など状況に応じ多様
脈:弦、沈緊、沈遅 など


● 治法
理気止痛、化瘀通絡、温経散寒清熱利湿、補中温陽


● 代表方剤
芍薬甘草湯、金鈴子散、当帰芍薬散四逆散桂枝加芍薬湯温経湯桃核承気湯五苓散

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